J-ADNI ジェイ・アドニ
J-ADNIとは研究の意義認知症について


J-ADNI臨床研究とは


日本 アルツハイマー病 脳画像診断 先導的研究 の略です。



 アルツハイマー病に悩む高齢者が増加しています。研究がすすみ、根本的治療薬の開発も始まっていますが、くすりの効果と安全性を確認するための試験=「治験」では、もの忘れなどの症状の評価とともに、画像診断や、体液診断などの客観的な検査が欠かせません。

 そのため、健常高齢者、軽度認知障害、軽症アルツハイマー病の方を定期的に検診し、評価基準づくりを行う「JADNI臨床研究」が始まりました。

 平成20年から21年までの間に全国で600名の被験者を募集し、参加から2~3年間にわたって、半年~1年の間隔で診察や検査を行います。この研究は厚生労働省、経済産業省NEDOおよび製薬企業10社からの公的研究資金により、全国の大学医学部、附属病院などの医師が行うものです。

 MRI(磁気共鳴画像法)を精密に行い、わずかな脳萎縮の進行を検出します。ブドウ糖PETスキャンにより、脳の代謝活動の盛んさが評価できます。アミロイドPETは、アルツハイマー病の原因タンパク質の蓄積を推定する新しい診断法です。脳脊髄液・血液におけるアルツハイマー病関連物質の測定は、脳で起こっている変化を知るてがかりとして重要です。血液からは、遺伝子の個人差の解析も可能です。さまざまな心理検査による記憶などの評価も行います。

 全国38の大学病院など認知症専門医療機関の専門医師が、2ないし3年の間責任をもって評価にあたります。随時脳の健康に関するご相談に応じるとともに、希望される方には、一定の範囲で検査結果を説明いたします。この臨床研究は、新薬を服用し、その効果を確認する治験ではありません。そのため、アリセプトなど既存の治療薬は必要に応じて併用できます。しかし、参加中に、特別な治療の必要が生じた場合(予期しない病気が発見された場合など)は、研究を中止してただちに適切な治療に導きます。研究に含まれるすべての費用は研究費から支出し、被験者のご負担はありません。ただし平行して行われる治療(アリセプトや合併疾患の治療など)は保険診療となります。万一研究に関連して思わぬ合併症が生じた場合には、研究組織が加入した賠償保険等により誠意をもって対応いたします。

 健常高齢者、軽度認知障害、軽症アルツハイマー病いずれについても、ボランティアの皆様から頂く貴重なデータをもとに、アルツハイマー病治療薬の実用化を早めることができる、たいへん有意義な研究です。

  研究の意義をぜひごらんください


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